2024/06/04
自転車屋の生き物歳時記 ゲンジボタル
6月4日
火曜日
自転車屋の生き物歳時記
ゲンジボタル
虫の日と言う事で昆虫です。
季節的には
ホタルの成虫が現れる頃なので
ホタル特集。
ゲンジボタル(源氏蛍、Nipponoluciola cruciata)は、
コウチュウ目(鞘翅目)ホタル科に分類される
ホタルの1種である。
成虫の体長は15mm前後で、
日本産ホタル類の中では大型の種類である。
複眼が丸くて大きい。
体色は黒色だが、前胸部の左右がピンク色で、
中央に十字架形の黒い模様があり、
学名のcruciataはここに由来する。
また、尾部には淡い黄緑色の発光器官がある。
オスとメスを比較すると、メスのほうが体が大きい。
また、オスは第6腹節と第7腹節が発光するが、
メスは第6腹節だけが発光する。
日本で「ホタル」といえば
この種類を指すことが多く、
もっとも親しまれているホタルである。
成虫は夜に活動するが、
発光によって他の個体と通信をはかり、
出会ったオスとメスは交尾をおこなう。
交尾を終えたメスは
川岸の木や石に生えたコケの中に産卵する。
卵ははじめ黄白色だが、やがて黒ずんでくる。
卵の中で発生が進むと、卵の中で幼虫が発光を始める。
夏になると幼虫が孵化する。
幼虫は
灰褐色のイモムシのような外見で、
親とは似つかないが、
すでに尾部に発光器官を備えている。
幼虫はすぐに川の中へ入り、
清流の流れのゆるい所で
カワニナを捕食しながら成長する。
カワニナを発見すると軟体部にかみつき、
消化液を分泌して肉を溶かしながら食べる。
秋、冬を経て翌年の春になる頃には、
幼虫は体長2-3cmほどに成長し、
成虫よりも大きくなる。
春になって充分に成長した幼虫は
雨の日の夜に川岸に上陸する。
川岸のやわらかい土にもぐりこみ、
周囲の泥を固めて繭を作り、その中で蛹になる。
蛹ははじめ黄白色だが、
やがて皮膚越しに成虫の黒い体が
浮かび上がるようになり、発光もはじまる。
成虫は5月から6月にかけて発生する。
夜に活動し、昼には深い草陰で休んでいる。
成虫になると水分を摂取するのみで、
活動や産卵は幼虫時代に摂った栄養分でおこなう。
成虫の期間は2-3週間ほどしかない。
日本固有種で、
本州、四国、九州と周囲の島に分布し、
水がきれいな川に生息する。
環境省カテゴリーは、指標昆虫である。
成虫は通常、5月から7月にかけて発生。
ただし地方によって差はあり、
長野県の志賀高原では10月から11月にも見られる。
オスは川の上空を飛び回りながら、
メスは川辺の草の上などに止まって発光する。
また、発光のパターンは西日本と東日本で違い、
西日本のほうが発光のテンポが速い。
これらの分布は、
フォッサマグナ西縁地帯が境となっているが、
この地域には中間型も見られる。
現段階では、
このような発光周期の差がなぜ生じたか
はっきりしていない。
平家打倒の夢破れ、
無念の最期を遂げた源頼政の思いが
夜空に高く飛び舞う蛍に喩えられた。
平家に敗れた源頼政が
亡霊になり蛍となって戦うと言う伝説があり、
「源氏蛍」の名前もここに由来している。
また、腹部が発光する(光る)ことを、
『源氏物語』の主役
光源氏にかけたことが由来という説もあり、
こちらの場合は清和源氏とは関係はない。
より小型の別種のホタルが、
最終的に源平合戦に勝利した清和源氏と対比する意味で
ヘイケボタルと名づけられたという説もある。
夜に川辺で発光するゲンジボタルは
初夏の風物詩として人気が高く、
各地に蛍の名所と言われる場所があるが、
生息域が各地で狭まっている。
もちろん川の汚染により
幼虫やカワニナが生存できなくなることが
主な要因の一つだが、
他にも川岸を護岸で覆ってしまうと
幼虫が蛹になれないし、
成虫が活動する夜に車のライトや外灯を点灯させると
ホタルの活動の妨げとなる。
そのため、
都会で蛍を放して楽しんだり、
地方でも蛍の人工飼育をおこない、
発生の少なくなった
名所に放すというようなことも行われた。
人工飼育の技術は、
現在では、かなり確立されたものになっている。
現在では、自然保護の思想の普及もあって、
河川の浄化や自然の回復を目指す中で、
ゲンジボタルの保護や定着の試みが
日本各地で行われている。
しかし前述のように、
水質の浄化だけではなく、親が産卵し、
幼虫が蛹化のために上陸する岸辺、
休息するための河川周辺の環境までの整備が
不可欠である。
また、餌となるカワニナはもちろん、
各成長段階に対応した環境が必要である。
しかしながら蛍は成虫の期間が短く、
その生活範囲も狭いので、
水中と岸辺までの整備ができれば
ホタルの定着はそれほど困難ではない。
むしろ、
ホタルが定着したことで
河川を含む環境が良くなったと考えるのは、
必ずしも十分ではないとも言える。
たとえばトンボ類であれば、
成虫が河川周辺の広い範囲を飛び回り、
そこで餌を食べ、種によっては
縄張りを作るなど様々な行動をする必要があるため、
はるかに広い範囲の自然環境を必要とする。
2024/06/04
虫の日
6月4日
火曜日
虫の日
1988年(昭和62年)に
漫画家の手塚治虫が初代会長をつとめた
日本昆虫倶楽部が
「ムシの日」を制定。
同日、
「カブトムシ自然王国」を宣言している
福島県常葉町(現:田村市常葉町)の
常葉町振興公社(現:田村市常葉振興公社)が
「ムシの日」制定した。
また、
2018年(平成30年)には
解剖学者の養老孟司によって
「虫の日」が制定される。
2015年(平成27年)
養老孟司の発案により、鎌倉の建長寺に、
建築家の隈研吾がデザインした
虫のための慰霊碑「虫塚」が建立された。
他には
伝教大師忌
虫歯予防デー
歯と口の健康週間
ショートフィルムの日
ムシキングの日
水虫治療の日
蒸しパンの日
ローメンの日
土地改良制度記念日
蒸し豆の日
たくさんの記念日になっています。
2024/06/03
自転車屋の生き物歳時記 植物編 ランタナ
6月3日
月曜日
自転車屋の生き物歳時記
植物編
ランタナ
花の色が変わっていくので
シチヘンゲ(七変化(和名)と呼ばれている
最近この花が咲いているのを
よく見かける。
ランタナ(Lantana; 学名:Lantana camara)は
クマツヅラ科の常緑小低木。
中南米が原産。
観賞用に栽培される。
和名はシチヘンゲ(七変化)。
鮮やかな色の花をつけ、
その色が次第に変化することに由来する。
学問上はランタナと言った場合、
ランタナ属(シチヘンゲ属)全体を指す。
(日本の)園芸上は単にランタナと言った場合、
コバノランタナ(Lantana montevidensis (Spreng.) Briq.[1])を除くランタナ属の園芸種全体を指すことが多い。
また
本来はランタナ・カマラの和名である
シチヘンゲもランタナ属の園芸種全体の呼称として
用いられることもある。
ランタナ・カマラは
リンネの『植物の種』(1753年) で記載された
植物の一つである。
南アメリカ原産。
世界中に帰化植物として定着している。
日本では小笠原諸島、沖縄諸島に移入分布している。
多数の小花からなる散形花序をつける。
開花後、時間がたつと次第に花色が変わるため、
同一花序でも外側と内側では花色が異なる
(内側が新しい)。
開花時期が
アジサイと重なり葉の形も似ているが、
アジサイとは全く別種で全体的に小さく
花の色は派手である。
果実は黒い液果で
種子に有毒物質であるランタニンを含むが、
鳥が食べ種子を散布する
(種子を噛み砕く可能性の強い哺乳類には有毒だが
鳥類には無毒という液果をもつ植物は多い)。
茎は断面が四角で細かいとげが密生する。
葉は対生し表面がざらついている。
暖地では戸外でもよく育ち高さ1.5mほどになる。
世界の侵略的外来種ワースト100に選定されている。
特に熱帯~亜熱帯気候の土地では、
よほどきちんと管理してないと
そこかしこにこぼれ種で増えてしまい、
そうした気候の土地では
「植えてはいけない花」と言われることさえある。
ランタナ属は
中南米や南欧原産の約150種の低木または多年草を含む。
熱帯・亜熱帯では広く野生化し、
オーストラリアや東南アジアでは
やっかいな雑草として問題になっている。
ややツル状に横に這って茂みを作り、
茎には細かい逆棘があるため扱いにくい。
他方、花には多くのチョウが集まり、
花自体の美しさも相まって見応えがある。
日本のような寒い季節がある温帯気候の土地だと、
秋季の切り戻しなどの人為的な越冬対策をしないと
枯れてしまうこともある。
熱帯地方ほど深刻な侵略種ではないためか、
園芸植物として庭に植えられている。
また一部に
ランタナ・ヴェリエガータ
(別名ランタナ・アロハのような
種子を作らない品種もあり、
園芸種として流通している。
ランタナ属でよく栽培されるものとしては、
ランタナの他に、
小型で地面を這い赤、紫などの花をつける
コバノランタナ(Lantana montevidensis)、
あるいはこれらの雑種がある。