2020/08/10
自転車屋の生き物歳時記 ニホンカワトンボ
8月10日
月曜日
山の日
自転車屋の生き物歳時記
ニホンカワトンボ
昨日の蓬山渓の沢歩きで
このトンボをたくさん見ました。
地域によっては
絶滅危惧種に指定されているようですが
兵庫県では問題無さそうですね。
ニホンカワトンボ(学名:Mnais costalis)は、
カワトンボ科カワトンボ属の中型のトンボの一種。
成虫の全長はオスが50~68mm
(腹長37~54mm、、後翅長31~43mm)、
メスが47~61mm
(腹長35~46mm、 後翼長31~43mm)。
未成熟な個体はメタリックな青緑色で、
成熟した個体は腹全体に白い粉を吹く。
オスの翅は橙色翅、淡橙色翅、無色翅の3タイプがあり、メスの翅は淡橙色翅と無色翅の2タイプがある。
生息する地域によって翅色のタイプが異なる。
橙色翅型の成熟したオスは
翅上部に不半透明の斑があり縁紋は赤褐色、
未成熟のものは淡橙色翅型に近い色合いで縁紋は白色。
近縁種のアサヒナカワトンボ
(Mnais pruinosa Yamamoto, Selys)よりも翅脈が密で、
縁紋は細長い。
ヤゴの全長は約31 mm。
平地や丘陵地の抽水植物や沈水植物が生育する
中流域の緩やかな流れの清流に生息する。
オスは水辺の植物や石に留まって縄張りを作り、
近付いて来た他のオスを追い払う。
メスが現れるとホバリングして求愛行動をする。
メスは朽木などに産卵する。
5月中旬から8月初旬にかけて産卵し、
2~3週間卵で過ごす。
幼虫の期間は1~2年程度で、越冬する。
ロシアの千島列島、日本に分布する。
日本では北海道、本州、四国、九州に広く分布する。
日本ではカワトンボ科の5属7種が生息し、
カワトンボ属には
本種とアサヒナカワトンボの2種がある。
従来東日本の個体群の
ヒガシワトンボ(Mnais pruinosa costalis Selys, 1869)と
中部以西の個体群のオオカワトンボ(Mnais pruinosa nawai Yamamoto, 1956)と呼ばれていた種が、
2004年にDNAのITS1領域の塩基配列と
外部形態による解析が行われ、
2006年に「日本蜻蛉学会和名検討委員会」で
本種に統合された。
従来
ニシカワトンボやヒウラカワトンボと呼ばれていた
アサヒナカワトンボと非常に似ていて、
この種との雑種も知られている。
日本では
以下の都道府県でレッドリストの指定を受けている。
絶滅 - 東京都区部(東京都北多摩は絶滅危惧IA類、
南多摩は絶滅危惧II類、東京都の本土部としては絶滅危惧IB類)
絶滅危惧IA類 - 宮崎県
絶滅危惧I類 - 愛媛県
絶滅危惧IB類 - 静岡県
絶滅危惧II類 - 鹿児島県
準絶滅危惧 - 神奈川県、富山県、三重県、島根県、徳島県、熊本県