2021/10/16
自転車屋の生き物歳時記 キタテハ
10月16日
土曜日
自転車屋の生き物歳時記
キタテハ
まだまだ暖かいので
蝶を良く見る。
今日はキタテハを見た。
キタテハ(黄立羽、Polygonia c-aureum)は、
チョウ目・タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。
和名どおり翅の表が黄色のタテハチョウである。
成虫の前翅長は2.5-3 cm前後の中型のチョウである。
翅の縁には大小の突起があり、先がとがっている。
翅の表側は前後とも黄色で、
褐色の縁取りと黒い斑点がある。
また、
後翅の表の黒斑の中に水色の小さな点がある。
夏に発生する成虫(夏型)はくすんだ黄色で、
縁取りや斑点が黒っぽいが、
秋に発生する成虫(秋型)は黄色の部分が
鮮やかな山吹色で、褐色の縁取りが薄く、
黒い斑点も小さい。
いっぽう翅の裏は前後とも赤褐色で、
枯葉にまぎれる保護色となる。
また、
後翅の裏にはC字型の小さな模様があり、
学名の「c-aureum」(金色の"C"の~)はここに由来する。
インドシナ半島から
中国、台湾、朝鮮半島、日本まで分布し、
日本でも北海道西部から種子島まで幅広く見られる。
成虫は早春から晩秋まで見られ、
その間に2回-5回ほど発生する。
花や樹液、腐った果実などに集まって汁を吸う。
冬は成虫で越冬し、物かげでじっとしている。
冬季にたまに日光浴する姿を見ることもある。
幼虫はクワ科のカナムグラを食草とし、
葉を糸で綴じ合わせて巣を作る。
若い幼虫は黒いケムシだが、
成長するにつれ枝分かれした棘が全身に生え、
終齢幼虫になるとそれらの棘が橙色を帯びる。
棘はゴム状で触れても問題ない。
食草カナムグラはどこにでも生える野草であり、
市街地でも頻繁に見られるのはこのためである。