2023/07/14
連続テレビ小説「らんまん」登場植物シリーズ ヤマトグサ
7月14日
金曜日
連続テレビ小説「らんまん」
登場植物シリーズ
ヤマトグサ
ヤマトグサ(大和草、
学名:Theligonum japonica Okubo et Makino)は、
アカネ科ヤマトグサ属に分類される多年草。
小柄な草本で、ややハコベに似ている。
雄花は雄蘂が垂れ下がる独特の姿。
軟らかい小柄な多年生草本で、
全体にはハコベに似た草である。
地下茎は短く、ひげ根がある。
茎は高さ15-30 cm、断面は丸く、短い毛がある。
茎は下部でまばらに分枝する。
葉は対生し、長さ1-3 cm、幅0.8-2 cmで、
5-10 mmの葉柄があるが、
葉柄は上部の葉では短い傾向がある。
葉身は卵形から狭卵形で、
まばらに毛があり、先端は短く尖るか丸く、
縁はなめらか。
托葉は膜質で三角形、長さは2-3 mmで、
基部は多少くっつき合っている。
花期は4-5月。
雌雄同株で、雄花と雌花がある。
花は茎の上部にある葉状の苞に対生する。
雄花は節に1-2個生じる。
ほとんど柄はなく、つぼみは短い筒状をしており、
開花すると3枚の外花被片が上向きに巻くように反り返る。
この外花被片は狭長楕円形で長さ8-10mm、
緑色で、他に花弁などはない。
この外花被片の基部から20-25本の雄蘂が出る。
雄蘂の柄である花糸は細く、
先端の葯は長さ4-5 mmで花糸より少し長い。
つまりくるりと上に巻いた緑の弁の根元から、
多数の雄蘂の房が垂れ下がる形である。
風媒花であると考えられている。
雌花は緑色で非常に小さい。
柄はなく、基部に1個の小苞がある。
外花被片は筒状で子房を囲み、外面には粗い毛がある。
この外花被片の先端が二裂(3-4裂とも)し、
その間から、子房のやや側面から出て、
突き出して曲がった柱頭が顔を出す。
受粉すると子房は外花被片と柱頭を
横に押しのけるようにふくらむ。
果実(痩果)は狭倒卵形で長さ3-3.5 mm。
花が終わると下部の側枝が伸び出して新芽を形成する。
和名は
牧野富太郎が「大和草は日本草の意味」と記していて、
日本を代表する意が込められている。
日本固有種で、本州の関東以西から、
四国、九州まで分布する。
北限は秋田県、南限は
九州で唯一の生息域である熊本県 。
山地の森林下に生育する。
ヤマトグサ属には5種あるが、
日本には本種のみが分布する。
本属は単独で
ヤマトグサ科として扱ってきた経過があるが、
その分類上の位置づけには議論が多かった。
保育社の「原色図鑑」シリーズでは
この科をヤマゴボウ科とヒユ科の間に置き、
平凡社の「日本の野生植物」シリーズでは
これをアリノトウグサ科とスギナモ科の間に置いていて、ほとんど正反対の位置にあることにも
反映されている。
本属(あるいは本科)の植物は
日本ではこの種だけであり、
花の形は他に似たものが無く、
特に雄花の雄蘂が垂れ下がる姿は
小さいなりに目立つので、
それが確認できれば判別は容易である。
花以外の特徴では
フタバムグラ属のハシカグサによく似ており、
草の香りまで似ている、
本種では托葉が半円形で、
ハシカグサの櫛の歯状になっているのとはっきり異なる。
1884年に
牧野富太郎が本種を最初に高知県で発見した。
しかしこのときの標本には
花がなかったため彼はこれをハシカグサと同定していた。
その後
1886年に同じ場所でよい標本を得て、
これを研究してその結果を
大久保三郎との連名で
1887年に「植物学雑誌」に記載論文を発表した。
本種は日本固有種であり、
しかも日本人の手によって記載され、
それが日本の学術雑誌に発表された最初の植物である。
和名はこれに基づく。
1888年に
伊藤篤太郎の記載したトガクシソウ
(学名:Ranzania japonica (T.Itô ex Maxim.) T.Itô)が
最初に日本人により学名が与えられたものであり、
本種はその翌年の
1889年に日本人として2番目にその学名が与えられた。
2023/07/13
リムカー車輪交換
7月13日
木曜日
リアカー車輪交換
浜山小学校のリアカー
車輪(リム・タイヤ・チューブ)が
老朽化して使用出来ないので
夏祭りまでに交換が必要との事で
夏祭り実行委員のメンバー二人に
お手伝い頂きまして
交換をしました。
2023/07/13
自転車屋の生き物歳時記 植物編 ムクゲ
7月13日
木曜日
自転車屋の生き物歳時記
植物編
ムクゲ
大昔
ウチの母が河原でムクゲの花を摘んで来て
祖父に見せると
朝鮮の花なんか持ってくるな!と叱られたらしい。
良い悪いは別として
明治生まれの祖父には
朝鮮の国花について
明確にそう言う気持ちがあったんだな。
しかし
ムクゲには何の罪もないです。
ムクゲ
(木槿、学名: Hibiscus syriacus)は、
アオイ科フヨウ属の落葉樹。
別名ハチス、もくげ。
庭木として広く植栽されるほか、
夏の茶花としても欠かせない花である。
和名は、「むくげ」。
「槿」一字でも「むくげ」と読むが、
中国語の木槿(ムーチン)と書いて
「むくげ」と読むことが多い。
また、
『類聚名義抄』には
「木波知須(きはちす)」と記載されており、
木波知須や、単に波知須(はちす)とも呼ばれる。
『万葉集』では、
秋の七草のひとつとして登場する
朝貌(あさがお)がムクゲのことを指している
という説もあるが、定かではない。
白の一重花に中心が赤い底紅種は、
千宗旦が好んだことから、
「宗丹木槿(そうたんむくげ)」とも呼ばれる。
中国語では「木槿」(ムーチン、もくきん)、
韓国語では「무궁화」(無窮花; ムグンファ)、
木槿;モックンという。
英語の慣用名称の rose of Sharon は
ヘブライ語で書かれた旧約聖書の雅歌にある
「シャロンのばら」に相当する英語から取られている 。
中国が原産で、観賞用に栽培されている。
主に庭木や街路樹、公園などに広く植えられている。
中近東でも、
カイロ、ダマスカス、テルアビブなどの
主要都市で庭木や公園の樹木として
植えられているのを良く見かける。
日本へは古く渡来し、
平安時代初期にはすで植えられていたと考えられる。
暖地では野生化している。
大型の落葉広葉樹の低木。
樹高3 - 4メートル (m) くらいになる。
葉は互生し、卵形から卵状菱形、
浅く3裂し、葉縁に粗い鋸歯がある。
花期は夏から秋(7 - 10月)。
枝先の葉の付け根に、
白、ピンク色など様々な花色の美しい花をつける。
ハイビスカスの類なので、花形が似ている。
花の大きさは径5 - 10センチメートル (cm) 。
5花弁がやや重なって並び、雄しべは多数つき、
雌しべの花柱は長く突き出る。
花芽はその年の春から秋にかけて
伸長した枝に次々と形成される。
花は一日花で、
朝に開花して夕方にはしぼんでしまう。
ふつうは一重咲きであるが、八重咲きの品種もある。
果実は蒴果で卵形をしており、
長さは約2 cmで星状の毛が密生し、
熟すと5裂して種子を覗かせる。
種子は偏平な腎臓形で、
フヨウの種子よりも大きく、
背面の縁に沿って長い毛が密生している。
ムクゲはフヨウと近縁であり接木が可能。
繁殖は春で、芽が萌える前に挿し木を行う。
根が横に広がらないため、
比較的狭い場所に植えることができる。
刈り込みにもよく耐え、新しい枝が次々と分岐する。
性質は丈夫なため、庭の生け垣や公園樹に利用される。
日本では花材としても使い、
夏の御茶事の生け花として飾られたりする。
大韓民国の国花で、国章にも意匠化されており、
ホテルの格付けなどの星の代わりにも使用されている
(ただし法的な国花の位置付けはない)。
大韓民国最高位の勲章は、
無窮花大勲章であり、ムクゲの花の意匠を含む。
また韓国軍の階級の領官
(大韓民国国軍における佐官の称)と
大韓民国の警察のすべての階級の階級章にも
使われている。
韓国の国歌「愛国歌」でも
「ムクゲ 三千里 華麗なる山河」と歌われている。
このほか、
韓国鉄道公社は列車種別の一つとして
「ムグンファ号」を設定している。
古くは崔致遠『謝不許北国居上表』に、
9世紀末の新羅が自らを
「槿花郷」(=むくげの国)と呼んでいたことが見える。
日本では、
北斗市、清里町、壮瞥町の花・木にも指定されている。