2023/09/06
連続テレビ小説「らんまん」登場植物シリーズ ヤマモモ
9月6日
水曜日
連続テレビ小説「らんまん」
登場植物シリーズ
ヤマモモ
ヤマモモ(山桃、学名: Morella rubra)は、
ヤマモモ科ヤマモモ属の常緑樹。
また、その果実のこと。
夏に実る赤い果実は生食でき、
甘酸っぱい独特の風味があり、
ジャムや果実酒にも加工される。
日本に自生するヤマモモは、
「モモ」と呼ばれ、
モモは果実の総称ともしていて、
渡来種の桃は初め「ケモモ」と呼ばれていた。
それが、
時代が立って桃が生活に食い込んで「モモ」と呼ばれ、
ヤマモモは山のモモで
「ヤマモモ」と呼ばれるようになった。
琉球方言に残っている。
琉球方言は3母音(O→U、E→I)で、
ヤマモモを「ムム」モモを、「キームム」 と云う。
モモのモは実を表し、
軟質な外側のモと内の硬い核のモでモモとして
二重性を表している。
漢名は楊梅(ようばい)
中国名は楊梅(ヤンメイ、(拼音: yángméi))、
別名として山桜桃、火実などがあり、
古代から和歌などにも詠まれる。
ベトナムでも漢名をそのまま用いて
「dương mai」ズオンマイと呼ぶ。
中国大陸や日本を原産とし、
山地の暖地を好み、暑さには強い。
日本では
関東以南(房総半島南部、福井県以西)の本州、
四国、九州、沖縄の低地や山地に自生する。
本州南部以南では、
海岸や低山の乾燥した尾根など、
痩せ地で森林を構成する重要樹種である。
日本国外では、
朝鮮半島南部、中国、台湾、フィリピンに分布する。
中国では江蘇省、浙江省が有名な産地で、
とりわけ寧波市に属する余姚市や慈渓市、
あるいは温州市甌海区は古くから知られた産地であり、
千年に及ぶとされる古木も多く残る。
他に福建省、広東省、広西チワン族自治区、
台湾なども産地である。
自然分布以外にも、
人の手によって公園、庭園、
都市の街路などにも植えられる。
常緑広葉樹の大高木で、
成木は樹高20メートル (m) ほどになる。
樹冠は、こんもりした円形となる。
生長は遅く、幼木は日陰を好むが、
成木は日なたを好む。
幹の樹皮は灰白色で滑らか、
一年枝は灰褐色で多数の楕円形の皮目を持つ。
古くなると縦の裂け目が出ることが多い。
葉は密に互生し、多くは枝先に束生する。
葉身は革質、つやのある深緑で、
5 - 12センチメートル (cm) の倒披針形か長楕円形、
もしくは倒卵形をしており、
成木では葉は滑らかな縁(全縁)だが、
若木では不規則な鋸歯が出ることが多い。
葉の裏側に芳香を出す油点(ゆてん)がある。
葉柄は5 - 10ミリメートル (mm) 程度と短い。
葉腋には円筒形の花芽がつく。
雌雄異株で、花期は3 - 4月。
葉の付け根から穂状の花序を伸ばして、
数珠つなぎに小さな桃色の花弁4枚の
目立たない花をつける。
果期は6 - 7月。
雌株につく果実は直径1.5 - 2 cmのほぼ球形で、
固まってたくさん実り、
6月ごろに黄紅色から鮮紅色を経て、
暗赤色に熟し、生で食べられる。
表面に粒状突起を密生する。
この突起はつやがあるので、
外見的には小粒の赤いビーズを
一面に並べたように見える。
ヤマモモの果実は鳥などに食べられ、
消化された後に発芽する性質がある。
枝先には葉芽がつき、
円錐形で黄色い腺点に覆われている。
雌雄異株であることから、
雌花序の冬芽と雌花序の冬芽は別々の株につき、
雌花序のほうがやや細い。
大気汚染に強く、緑化を目的とする植樹に用いられ、
庭木や公園樹、街路樹として植えられる。
葉が密生していることから、
建物の風よけや目隠しに列植されることもある。
殖やし方は接木のほか取り木がある。
雌雄異株のため結実には雄株が必要であるが、
都市部では街路樹として
植栽されている雄株が随所にあるため、
雌株の結実性は比較的高い。
果実は甘酸っぱく生で食べられる。
また、ジャム、缶詰、砂糖漬け、
リキュール等に加工される。
中国では白酒に砂糖を加え、
ヤマモモの果実を漬け込んだ
リキュールの「楊梅酒」が広く作られている。
樹皮は染料にした。
樹皮に含まれるタンニンには
防腐、防水、防虫の効果があり、
むかしは漁網を染めるのに用いた。
また、
樹皮は楊梅皮(ようばいひ)という生薬になって、
タンニンに富むので止瀉作用がある。
消炎作用もあるので
筋肉痛や腰痛用の膏薬に配合されることもある。
高知県では
シイラ漬漁業に使うシイラ漬の下に
葉が付いたヤマモモの枝を垂らし、
隠れようとする小魚を誘き寄せ、
小魚を目当てに集まってくるシイラを
巻き網で捕る漁法に使われている。
高知県の県の花、徳島県の県の木、
知多市、西都市、那珂川市、下松市の市の木に
指定されている。
ヤマモモの花言葉は、
「教訓」「一途」とされる。
2023/09/06
黒の日
9月6日
水曜日
黒の日
「く(9)ろ(6)」の語呂合せ。
1989年(平成元年)に
創立40周年を迎えた
京都墨染工業協同組合が制定し翌年から実施。
伝統染色の黒染めをPRし、
黒紋服や黒留袖の普及を図る日。
つまり
2枠の日やな!
2023/09/05
自転車屋の生き物歳時記 植物編 スベリヒユ
9月5日
火曜日
自転車屋の生き物歳時記
植物編
スベリヒユ
最近
道端のあちこちで見かける
スベリヒユ。
実は食べられる野草で
山形県では良く食べられているらしい。
野草の中では美味なんだそうですよ。
スベリヒユ
(滑莧・滑り莧、学名: Portulaca oleracea)は、
スベリヒユ科スベリヒユ属の一年生植物。
代表的なC4植物、
食べられる野草としても知られる。
和名スベリヒユの
「スベリ」の語源は諸説あり、
葉っぱや茎にツルツル滑るような
光沢があることに由来するという説や、
茎や葉を食べるときに、
茹でた際に出るぬめりに由来するという説がある。
「ヒユ」は、
ヒユ科のヒユに姿が似ているともいわれ、
莧(草かんむりに「見」の字を当てる。
別名、オオスベリヒユ、タチスベリヒユ。
日本の地方によって、
アカジャ、アカヂシャ、ウマビユ、オヒョウ、
ウマビユ、ゴシキソウ、スベラヒョウ、トンボグサ、
チギリグサ、ヌメリグサ、ネガタ、ヒデリクサ、
ヒョウ、ヒョウナなどのの方言名で知られている。
中国植物名(漢名)では
生薬名にもなっている馬歯莧(ばしけん)のほか、
馬歯菜、五行草、酸莧、豬母菜、地馬菜、
馬蛇子菜、長寿菜、老鼠耳、宝釧菜など
複数の呼び名がある。
世界の熱帯から温帯にかけて幅広く分布し、
日本全土で見られる。
平地の市街地周辺に分布する。
乾燥耐性があり、
畑や路傍、空き地、庭、土手、荒れ地などの
日当たりの良い所に自然に生え、よくふえる。
農業においては畑作の害草として知られ、
全般的に執拗な雑草として嫌われる傾向にあるが、
地域によっては食料として畑作もされており、
栄養の豊富なスーパーフードとも呼ばれる。
一年生の草本。
マツバボタンのなかまで、見かけも似ているが、
極めて繁殖力が旺盛な植物である。
全体に多肉質で無毛、茎はつやつやした円柱状で、
赤紫色を帯び、根元からよく分枝して地を這い、
ときに斜めに立って
高さ30 - 50センチメートル (cm) となって枝分かれする。
葉は長さ1 - 3 cmと小さく、
肉厚の倒卵形から長円形のへら形、
全縁で葉先はやや凹み、柄はごく短く互生する。
花期は夏から初秋(7 - 9月)で、
枝先に集まっている葉の間に、
5弁の小さな黄色い花を数個咲かせる。
花径は6 - 7ミリメートルほどで、
日が当たると花が開き、暗いと閉じる。
花弁はふつう5個、雄しべに触れると動く。
花が終わると楕円形の果実をつけ、
熟すと上半分が帽子状に取れるカプセル状の蓋果で、
中から極小の黒色の種子が多数落ちて散布される。
多くの種をつけることが知られており、
大きな株で24万個という記録もある。
雑草として引き抜いて置いても、
茎葉はしおれず、容易には枯れない強さがある。
寒さに弱く、
種子は気温が高くならないと発芽しない。
C4型光合成を行なうと同時に
CAM型光合成(CAM)を行う多肉植物で、
光合成に必要な二酸化炭素を
夜間に気孔を開いて取り込む性質があり、
昼間は気孔を開かずに
取り込んだ二酸化炭素で光合成をするため、
乾燥した土地でも水分の蒸散を
極力少なくできると考えられている。
このため、
液胞に蓄積されたリンゴ酸に由来する酸味があり、
ぬめりのある独特の食感を持つ。
畑の雑草として知られる身近な野草でありながら、
独特のぬめりと酸味がある強壮食品で、
栄養価も高いともいわれている。
全草を乾燥させたものは薬用される。
根を除く全草は野菜として、
生または乾燥品を食用にできる。
スベリヒユおよびその近縁の種は
健康食品としても使われるω-3脂肪酸を
多量に含む植物として知られている。
栄養的にも優秀な野草で、
ビタミンCやミネラルを多く含む。
日本では東北地方や沖縄で野菜として親しまれている。
採取適期は暖地が5 - 11月ごろ、
寒冷地は6 - 9月ごろが適期とされ、
開花前の地上部をナイフで切るとる。
主に若い枝葉や花をつけていない茎の先を
茹でてから水にさらし、
おひたし、和え物、油炒め、酢の物、
煮びたし、汁の実にするが、
アクがあるので水にさらして調理する。
ポピュラーな食べ方は、辛子醤油和えといわれる。
天ぷらやきんぴら、味噌漬けにしてもよい。
食味は口当たりがよく、
「ぬめりと酸味が身上」
「ぬめりと独特の風味は野菜にはないおいしさ」
「酒の肴に向く」と評されている。
茹でてから天日干しにし、
乾燥させて保存すると生より旨味が増し、
使いたいときに水に戻して利用できる。
戻したものは、
汁の実、煮びたし、酢の物、炒め物にして食べる。
東北地方では乾燥品も市販されていて、
山形県では「ひょう」と呼び、
茹でて芥子醤油で食べる一種の山菜として扱われており、干して保存食にもされた。
また沖縄県では
「ニンブトゥカー(念仏鉦)」と呼ばれ、
葉物野菜の不足する夏季に重宝される。
ヨーロッパでは、
「パースレイン」という名でよばれるハーブで
食用にされ、
トルコやギリシャでは生または炒めてサラダにする。
「ひゆ菜」「莧菜/苋菜(広東語:インチョイ)」 「chinese spinach」などの名で
流通している葉菜があるが、
これは別科(ヒユ科)のアマランサスの一種である。
夏に全草を採って根を除き、
水洗いして日干し乾燥したものは生薬になり、
馬歯莧(ばしけん)と称されている。
民間薬として
解熱、解毒、利尿や虫刺されに効用があるとされる。
生葉の汁は、
虫刺されに直接塗る用法が知られる。
皮膚の湿疹や赤みのあるにきびには、
1日量5グラムの馬歯莧を、
600 ccの水で半量になるまでとろ火で煎じて、
3回に分けて服用するか、
直接洗う用法が知られる。
冷え性や下痢しやすい人への服用は禁忌とされている。
古くプリニウスの『博物誌』では、
porcillaca として、
さまざまな傷病に効く薬草として紹介されている。